横浜市の将来
僕の神奈川県のイメージは中華街やMMではなく、山にびたっと住宅が張り付いている風景です。
横国に通ってた友達の下宿先周辺や東海道新幹線の車窓から保土ヶ谷辺りを見たとき、「東京」の引力というか影響力というか圧力というかを感じました。こんな山にまで「東京」が侵食しているのだなと。

この写真は横浜市内の某所で撮ったものです。防災や景観に対する意識の高い住人がいることが分かります。濃尾平野で育った僕には、土砂災害の危険の高い地域での生活のイメイジが沸きません。
そういうわけで、横浜市でも山がちな某区を調査に行きました。

こんな崖に建っているのもあります。これは横浜市ではなく、すぐ近くの自治体ですが。今年の新潟や福井のような400mmの雨でも降れば、崖が崩れてひとたまりも無いでしょう。

この地域は急傾斜地崩壊危険区域になっていました。詳しくは「急傾斜地事業(神奈川県)」を参照。
こんな斜面にも建てられる土木技術のすごさが分かります。でも、そこまでの技術は無かった方が良かったな。
「神奈川県砂防史(神奈川県土整備部砂防海岸課)」を見ると、1982年を最後に横浜市では土砂災害が記録されていません。そのことから、住民全員が災害に対する意識が高いとは思えません。

斜面に無理やり住宅が造られています。

このような山がちな場所では、救急車・消防車が来にくいと思われます。特にこれくらい狭い道路ではまず無理でしょう。
今回は「土砂災害危険箇所マップ」 と、研究で使っている「国勢調査4次(約500m)メッシュ地域デイタ・年齢5歳区分」から「高齢化して若年人口が少ない」かつ「土砂災害の危険が高い」地域を選んで行きました。

参考までに、当該区の人口ピラミッドを載せます。定年近い60歳が多いことが分かります。団塊の世代前後ですね。この区も急速に高齢化していきます。
このような地域は山がちなので車が無くては生活が出来ず、80歳くらいになると生活が大変でしょう。ポストバブルの今、外から人が入ってくるとはあまり思えず、コミュニティ維持にも問題が生じそうです。
この区は高所得者が多いので、もしかしたらコミュニティがなくなると分かった時点で住民は出て行くかもしれません。そういう現象は人口減少が進めば当然出てくると思います(ただし外国人が増えれば別ですが)。どこかは見捨ててもどこかは残すという選択を自治体は余儀なくされるでしょう。
しかしこんな地域でも、単身者用のアパートが少なからずあることに驚きます。本当にどういう人が住んでいるのか。「東京」の侵食はものすごい。

こんな斜面でも、団地は団地らしくありました。
